JUDAS PRIEST / PAINKILLER

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BAND : JUDAS PRIEST
TITLE :PAINKILLER

ヘドバン Vol.6のJUDAS PRIEST特集を読んでいたら熱くなったので自分も。メタルゴッドと呼ばれたジューダス・プリーストの黄金期といえばSCREAMING FOR THE VENGENCEDefenders of the Faithの頃なのでしょうが、後追いの自分としてはPAINKILLERをNo.1名盤とします。MEGADETHのRUST IN PEACEでメタル道に入った自分としてはYou’ve Got Another Thing Comingでは音が軽くポップ過ぎました。そんな時に友人に聴かされたPAINKILLERには当時求めていたスピード、重さ、メロディー全てが詰まっていました。これを機にプリーストのアルバムを遡って聴き漁りメタルゴッドの素晴らしさを理解できたのです。このアルバムには一切捨て曲、無駄な時間が1秒もなく、完璧なアルバムであると言えます。1曲目のPAINKILLERのドラムインから心臓が鷲掴みにされ、目まぐるしい展開に心はズタズタにされます。放心状態で始まる2曲目のHELL PATROLでは少し落ち着きを取り戻せますが、サビやソロの頃にはまた素晴らしい展開に唸らされます。3曲目のALL GUNS BLAZINGの出だしのハイトーンシャウトで心拍数は一気に上がり、4曲目のLEATHER REBELでメタルのシングルとしてのツボを押さえた良曲に酔いしれ、5曲目METAL MELTDOWNでは出だしのギターソロの掛け合いからのブルータルなリフに殺られ、激しさと美しさが両立した6曲目NIGHT CRAWLERで感動し、ここから4曲はドラマチックレベルを更に押し上げてメタルの勇敢さをこれでもかと畳み掛けられ気付けば号泣です。スピードや激しさに関しては新ドラマーのスコット・トラヴィスが。重さに関しては常に時代の空気を読んだ曲、音作りをするKK、グレンが。メロディーは5オクターブを駆使して単調にせず予測できないドラマチックなメロディーを歌い上げるロブ・ハルフォードが血肉を削って作った奇跡のアルバムです。完成度でいえば未だにこれを超えるアルバムには出会えていません。肉迫するとすればOZZYのNO MORE TEARS、UDOのTimebomb、UNIDAのCoping With..BABYMETALくらいでしょうか。もうコテコテのメタルを聴く事は少なくなってきていて今、無人島に1枚持っていくなら何?と聴かれてもプリーストを挙げる事はないですが、自分の判断基準の最高峰はずっとこのアルバムとしています。まぁこういうのは結局聴く人の好み、出会ったタイミングが重要なんですけどね。Defenders of the Faith背徳の掟-30thアニバーサリー・エディション-買おうかなー。

メタルゴッドとして一度制覇して失速、低迷期から若返って復活した奇跡の1枚、1曲です。